京都観光スポットの穴場の1つ雲龍院を簡単に紹介すると、京都市の東山区泉涌寺山内町にある寺院で、真言宗泉涌寺派に属しています。その歴史は後光厳天皇の時代にまで遡り、後光厳天皇の勅願によって、応安5年に龍華院と共に創建されました。その後も後円融天皇や後小松天皇、称光天皇と歴代の皇族の帰依を受けて発展を続けてきた歴史があります。
雲龍院の京都観光スポットとしての詳細を特徴に挙げると、四季によって印象が変わる季節の魅力と、癒しのスポットとしての魅力があります。庭園は美しく障子の窓から見える景色すら心が奪われるほどで、それは色紙の景色に例えられます。この障子は雪見障子と呼ばれており、お座敷があって座布団が敷かれていて座って外の景色が眺められます。
夏の景色も魅力的ですが、秋になると紅葉がまるで色紙に描かれた芸術品のように見えます。障子を開けた景色も格別ですが、障子を閉じた状態で窓から見る色紙の景色にこそ、雲龍院の魅力があると言っても過言ではないでしょう。一歩足を踏み入れるだけで雰囲気が変わる雲龍院は、そこで流れる時間が周りとは異なり、ゆったりと流れて癒しのひと時が実現します。
眼前に中庭が広がる大倫の間は瞑想が可能で、瞑想石と呼ばれる石を足に乗せて瞑想すると癒しのリラクゼーションが楽しめます。霊明殿や勅使門はまた違った雰囲気で、徳川慶喜が寄進した石灯籠とその足元にある白砂で描かれた菊花紋の模様は圧巻です。本堂の龍華殿は重要文化財に指定されており、薬師如来三尊像が安置されていることで知られます。
悟りの窓、迷いの窓は同じく京都の源光庵が有名ですが、実は雲龍院にもあって見ることができます。一度に椿と燈籠、楓と松色の色紙の景色が見られる蓮華の間も見どころですが、この悟りの窓、迷いの窓も見ずに帰ることはできないでしょう。悟りの間は書院の左奥に位置しており、額縁のように見える丸い窓と四角い窓が庭園を美しく見せてくれます。
ちなみに丸窓が悟りの窓と呼ばれていて、四角い窓が迷いの窓です。それぞれ悟りの境地と生老病死四苦八苦を表現していますから、ただ単に形が面白いだけでなく、色々なことを考えさせます。
しかし、無心でも景色を眺めて楽しむことができますし、時間を忘れてそうするだけでも癒されるでしょう。
書院は全部で5つありますが、どこでも好きな場所でお抹茶をいただくことができます。このお抹茶も格別で癒しとなりますから、仕事や日常生活に疲れて癒やされたくなったら、穴場の京都観光スポットに足を運んでみることをおすすめします。